私が高齢者福祉施設で生活相談員として働き始めてから、毎日は多忙を極め、挑戦の連続でした。介護福祉士不足の中、日々の業務に追われ、新型コロナウイルスのクラスター発生時には、防護服を着ての食事介助にも携わりました。介護現場の厳しさを身をもって経験し、心身ともに疲弊していく自分を感じていました。
私生活の試練
私生活では、妊娠中の身体を抱えながらの勤務で、家族との時間もままならない日々。仕事の疲れと妊娠による体調の変化に悩まされながらも、辞めたいという気持ちを口に出せずにいました。そんな折、一人の女性利用者から、「帰れる家があって家族に会えていいね」という言葉をかけられました。その言葉は、彼女の寂しさと、私が当たり前のように持っている幸せに気づかされる瞬間でした。
コロナ禍と見つけた幸せ
新型コロナウイルスの影響で利用者たちは家族に会えず、外出も制限され、かつての日常が奪われました。私も疲れ果てていましたが、彼女の言葉をきっかけに、帰れる家のありがたみ、家族の存在の大切さを改めて感じることができました。
息子を無事出産し、少しの間育児休暇を取得した後、職場に息子を連れて訪れた時、同じ女性利用者は息子の姿に穏やかな笑顔を見せてくれました。その笑顔に接した時、私は彼女との間に生まれた絆、そして小さな幸せを共有できたことに深い感謝を感じました。
介護現場での経験は、時に厳しく、心を疲れさせることもあります。しかし、その中にある小さな幸せを見つけ出し、共有することができる瞬間が私にとっての大きな支えとなっています。「帰れる家があること」「家族との時間」を大切にし、今一度、日々の生活を見つめ直すきっかけを与えてくれました。介護の現場から学んだ、幸せの見つけ方を、これからも大切にしていきたいと思います。
皆さんも、日々の小さな幸せを大切にして、愛するペットとの時間を心から楽しんでください。私たちの生活を豊かにする、これらの小さな瞬間が生活の質を高めてくれます。
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